月こおる

先日まで夏日のような気温を記録する地方もありましたが、立冬の声を聞くと一転、朝晩は凍える寒さとなりました。
俳句の世界に「月こおる」という言葉があります。冴えきった大気のなか、鏡のように澄んだ月を指す季語です。漢字で書くと「月氷る」。冷え切った水分を含んだ大気の状態から氷の文字が使われるそうです。鏡のようにと聞くとで満月を思い浮かべますが、今宵の月は三日月。太陽を追いかけるように沈んでゆく、ごく薄い水晶の破片ような月が観られるかもしれません。夜は暖かな家の中でクリスマスの計画を立てたり、新年を迎える大掃除の段取りを考えたり、逢いたい人の顔を思い浮かべるのもまた、冬の楽しみのひとつですね。次のスマイルトークで、みなさまにお目にかかることを楽しみにしております。